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DIC化工のSMC及び成型加工事業の譲受契約を締結

~SMC事業と繊維強化複合材料の強化~

2020.08.06

ジャパンコンポジット株式会社

ジャパンコンポジット株式会社(所在:東京都中央区、代表取締役社長:加茂 秀之、株式構成:三井化学65%、日本触媒35%)は、DIC化工株式会社(所在:千葉県富里市、代表取締役社長:笠井 宣寿)のSMC(シートモールディングコンパウンド)及び成型加工事業を買収することで合意し、2020年8月3日に譲受契約を締結しましたのでお知らせいたします。なお、買収した事業はJC化工株式会社となり、2020年12月1日から営業開始する予定です。

リフォーム需要、自動車ニーズに応え、SMC事業を強化

不飽和ポリエステル樹脂に充填剤やガラス繊維などを混合したコンパウンドをシート状にしたSMC(シートモールディングコンパウンド)は、耐水性や耐熱水性、高い強度から、キッチン・トイレ・バスなどの住宅設備、自動車など幅広い用途で使われています。近年、住設関係ではリフォーム需要の拡大により、当社が得意とする高機能・高意匠性SMCへのニーズが拡大しています。また、自動車用途では、EV化、軽量化ニーズの拡大により、構造部品や外装に耐熱・強度・寸法安定性に優れたSMCの需要拡大が進んでいます。

SMC生産能力1.7倍に

今回、DIC化工のSMC事業を取り込むことで、当社のSMC生産能力は1.7倍の33千tに増強され、清水、成田の2拠点体制となり、より安定・強固な供給体制が整うことになります。 また、原料である不飽和ポリエステル樹脂からSMC、そして成型加工までの一貫したサプライチェーンが構築されることとなり、顧客へのソリューション提案力をより一層強化してまいります。

繊維強化複合材でモビリティソリューション戦略強化へ

当社は、三井化学グループのモビリティソリューション戦略強化に向け、グループが持つ様々な素材・技術、金型、試作支援機能を活用し、繊維強化複合材であるSMCのモビリティ用途のグローバル展開を強化してまいります。

(参考1)会社概要

  ジャパンコンポジット株式会社 DIC化工株式会社
本社所在地 東京都中央区 千葉県富里市
代表者 加茂 秀之 笠井 宣寿
設立 2003年4月 1971年6月
株式構成 三井化学 65%、日本触媒 35% DIC 100%
資本金 1,005百万円 450百万円
従業員数 約150名 約90名
事業内容 不飽和ポリエステル樹脂
成型材料(SMC、TMC、BMC)
の製造販売
SMC、成型加工品の製造販売
主な製造拠点 清水(静岡県) 成田(千葉県)

(参考2)SMCとは

SMCは、不飽和ポリエステル樹脂に各種充填剤と添加剤を配合した樹脂ペーストに、ガラス繊維を含浸させ、数ミリ厚のシート状にした成形材料です。SMCによるプレス成型品は強度が高く、耐熱水・耐薬品に優れた性能を持ち電気特性にも優れており、住宅設備・浄化槽・自動車・電気部品など様々な用途で使用されています。近年では、炭素繊維を含浸させたSMCも開発し、より幅広いソリューションが提供できる体制を整えています。

SMCとは