新素材「溶剤系 特殊ポリオレフィンコート剤」の市場開発を開始

自己密着性・ガス透過性を発現

2021.10.11

三井化学株式会社

三井化学株式会社(所在:東京都港区、代表取締役社長:橋本修)は、自己密着性・ガス透過性を発現できる新素材「溶剤系 特殊ポリオレフィンコート剤」(開発品)の市場開発を開始しました。
10月28日から開催予定の「ものづくりパートナーフォーラム大阪2021」ほか、展示会への出展を予定していますので、ぜひご来場ください。

pict_211011_05.jpg
特殊ポリオレフィンコート剤
pict_211011_06.jpg
本剤を塗布したPMPフィルム

自己密着性

本コート剤は、基材に塗布して乾燥成膜後、コート面同士を重ねて人の力で数秒押すと、コート剤同士がくっつく「自己密着性」を有しています。
また温度をかけるほど、より密着する特性があります。
これにより、衣料への用途展開の可能性を検討しています。
従来の面ファスナーでは困難であった歪曲面への適用や縫製の手間、脱着時の異音の解消に加えて、素材の質感を活かしたデザイン設計に貢献できると考えています。

引張せん断強度
試験方法:JIS L 3416
pict_211011_07.jpg

ガス透過性

本コート剤使用により、PMP(ポリメチルペンテン)のガス透過性を維持しつつ、ヒートシール性を付加できます。
PMPフィルムと本コート剤の組合せは、一般のフィルム同様、液体や菌などは通さず、気体のみを透過します。
その上で特定のガスを選択的に高く透過するため、ヒートシールパッケージにも適しています。
そのため、細胞培養キットの保護用途、医療用器具のパッケージ、特定ガスの分離膜といった産業分野等の用途を考えています。

PMPフィルム(50μm)のガス透過性
コート剤膜厚:3μm
pict_211011_08.jpg

その他

本コート剤は、低温シール性・撥水離型性等の機能も発現します。

(注意事項)現時点では、本コート剤はあくまで市場開発段階であり、特定分野での使用に必要な許可などは取得していません。

展示会出展予定

展示会名 場所 開催日
ものづくり パートナーフォーラム大阪2021 梅田ハービスホール 2021年10月28日(木)
高機能プラスチック展 幕張メッセ 2021年12月8日(水)~10日(金)
コンバーティングテクノロジー総合展2022
– 新機能性材料展 –
東京ビッグサイト 2022年1月26日(水)~28日(金)

※ 今後の新型コロナウイルスの感染状況により、出展を取りやめる可能性がございます。

以上