三井化学東セロ株式会社の分割及び三井化学東セロ株式の一部譲渡について
2023.06.29
三井化学株式会社
三井化学株式会社(本社:東京都中央区、社長:橋本 修、以下 「三井化学」あるいは「当社」)は、この度、当社100%子会社である三井化学東セロ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:松坂 繁治、以下 「三井化学東セロ」)のプロテクトフィルム事業および産業用フィルム・シート事業(以下、「ICT事業」)を分割し、新たに設立する100%子会社に承継させることと致しました(以下、「本承継」)。パッケージソリューション事業(以下、「PS事業」)については、本承継の対象外となります。
一方、PS事業については三井化学東セロが存続会社となり、レンゴー株式会社(本社:大阪市北区、社長:川本 洋祐、以下 「レンゴー」)と株式会社トクヤマ(本社:東京都千代田区、社長:横田 浩、以下 「トクヤマ」)の合弁会社であるサン・トックス株式会社(本社:東京都台東区、社長:飯嶋 克孝、以下 「サン・トックス」)を吸収合併により経営統合し、PS事業統合会社を設立致します。
また、当社から三井化学東セロの一部株式をレンゴーに譲渡して持分調整を行うことで、三井化学東セロはレンゴーの子会社(当社の持分法関連会社)となります。当社は株主として引き続きPS事業統合会社の経営に参画致します。
1.背景及び目的
三井化学は、長期経営計画「VISION 2030」に基づき、ユニークなICTソリューション事業を創造・拡大し、基本戦略である事業ポートフォリオ変革における第3の柱へ成長させることを目指しています。ICTソリューション事業戦略においては、「半導体・実装ソリューション」、「イメージングソリューション」、「電池材料ソリューション」、「コンバーティングソリューション」の四つの事業領域を設定してそれぞれ強化を図っています。その中でも「半導体・実装ソリューション」では、半導体技術ロードマップに事業戦略を整合させ、グループ総力で新事業・新製品を創出することを目指しています。
そこで中長期的な拡大と継続的な技術革新が見込まれる半導体関連市場において、三井化学グループとしてのシナジーをこれまで以上に追求していくとともに迅速な意思決定を実現するため、三井化学東セロのICT事業を分割して運営していくことと致しました。
一方、三井化学東セロの主力事業であるPS事業については、プラスチック包装材業界を取り巻く環境が急速に変化する中、三井化学東セロが今後の事業環境に柔軟に対応し、持続的な成長戦略を実現するため、三井化学は、海外を含む軟包装事業に積極的に取り組んで強固な事業基盤を確立してきたレンゴーとPS事業における協業を模索し、トクヤマを含めて議論してまいりました。その結果、三井化学東セロの高収益化、環境対応型製品の開発加速、海外での事業拡大を推進する観点から、三井化学東セロのPS事業とレンゴー子会社のサン・トックスを経営統合し、運営していくことが最善との結論に至りました。
2.本件におけるスキーム
- 三井化学は新たに100%子会社(承継会社)を設立し、三井化学東セロのICT事業を吸収分割します。
- 三井化学東セロは存続会社として、レンゴー子会社のサン・トックスを吸収合併し、PS事業統合会社となります。
- 三井化学が所有する三井化学東セロ株式の一部をレンゴーに譲渡することで持分調整を行います。(株式譲渡価額:108.5億円(予定))
- PS事業統合会社は、レンゴー出資比率51%の子会社となり、かつ三井化学の出資比率34%以上の持分法関連会社となります。三井化学は引き続きPS事業統合会社の運営に参画する予定です。
※なお、吸収合併の効力発生は各国における競争法当局からの承認が得られていることを条件とする
3.新会社の概要
①ICT事業新会社
新商号 | 三井化学ICTマテリア株式会社(英語:Mitsui Chemicals ICT Materia, Inc.) |
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事業内容 | 半導体・電材・光学分野に使用されるプロテクトフィルム、電子部品製造工程用フィルムなどの産業用フィルム・シート、及び太陽電池用封止シートの製造・販売 |
本社所在地 | 東京都中央区八重洲 |
営業拠点 | 東京(中央区八重洲)、台灣東喜璐機能膜股份有限公司(台湾)、MC TOHCELLO (MALAYSIA) SDN. BHD.(マレーシア) |
製造拠点 | 茨城工場(茨城県古河市)、名古屋工場(愛知県名古屋市)、台灣東喜璐機能膜股份有限公司(台湾)、MCTI SCIENTEX SOLAR SDN. BHD.(マレーシア) |
従業員人数 | 約350名 |
吸収分割日 | 2024年4月1日(予定) |
②PS事業統合会社
新商号 | アールエム東セロ株式会社(英語名:RM TOHCELLO CO., LTD.) |
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事業内容 | 食品・飲料・日用品・梱包資材等に使用される包装用フィルム、発泡シートの製造・販売 |
本社所在地 | 東京都千代田区神田 |
営業拠点 | 東京(千代田区神田、台東区上野)、名古屋(愛知県名古屋市)、大阪(大阪府大阪市)、四国(香川県高松市)、福岡(福岡県福岡市)、札幌(北海道札幌市)、SIAM TOHCELLO CO., LTD.(タイ) |
製造・その他の拠点 | 茨城工場(茨城県古河市)、関東工場(茨城県潮来市)、浜松工場(静岡県浜松市)、安城工場(愛知県安城市)、勝田工場(茨城県ひたちなか市)、徳山工場(山口県周南市)、四国トーセロ株式会社(徳島県徳島市)、トーセロスリッター株式会社(栃木県下都賀郡野木町)、トーセロ・ロジスティクス株式会社(栃木県下都賀郡野木町)、SIAM TOHCELLO CO., LTD.(タイ) |
従業員数 | 約1,230名 |
吸収合併日 | 2024年4月1日 (予定) |
4. 今後の見通し
本件による三井化学グループの業績への影響は軽微と考えておりますが、開示すべき事象が発生した場合は速やかに公表いたします。
以上
■参考 :三井化学東セロの製品群の承継について
ICT事業新会社が取り扱う製品 (三井化学ICTマテリア株式会社) | PS統合会社が取り扱う製品 (アールエム東セロ株式会社) |
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■産業用フィルム・シート事業 オピュランⓇ(耐熱離型フィルム) セパレーターSP-PET™(シリコンコートフィルム) ソーラーエース™(太陽電池用封止シート)
■プロテクトフィルム事業 イクロステープ™(半導体製造工程用テープ) 三井マスキングテープ™(表面保護テープ) MintRow™(半導体モールド工程用耐熱離型フィルム) 熱剥離粘着テープ(仮固定用両面粘着テープ) | ■パッケージソリューション事業 OP(二軸延伸ポリプロピレンフィルム) エコネージュⓇ(乳白OPPフィルム) VバリアⓇ(PVDCコート透明ハイバリアフィルム) マックスバリアⓇ(透明ハイバリアフィルム) ML(アルミ蒸着フィルム) TL(透明蒸着フィルム) A-OPⓇ(PVAコートOPPフィルム) CP(無延伸ポリプロピレンフィルム) T.A.F. Ⓡ(無延伸共押出多層フィルム) CMPSⓇ*、T.A.F. Ⓡ、ABF(イージーオープンフィルム) T.U.X™(L-LDPEフィルム) エルスマートⓇ(省資源・環境対応型L-LDPEフィルム) スパッシュⓇ(防曇OPP鮮度保持フィルム) ハイシートⓇ(低発泡PEシート/パッキング材) パロニアⓇ(PP3倍発泡シート) パロニアⓇスーパー(PP2倍発泡シート) パロニアⓇV(PP5倍発泡シート) パロニアⓇスーパーHD(PE2倍発泡シート) 青ベニⓇ(PP1.3倍青色発泡シート/養生シート) ハッポートⓇ(PP1.3倍発泡シート/物流用通函) |
* CMPSⓇは三井・ダウポリケミカル株式会社の登録商標です