三井化学とDispelix、ARグラス向けの光導波路で協業開始
2025.06.03
三井化学株式会社
三井化学株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:橋本修)は、Dispelix(本社:フィンランド、CEO:Sunnari Antti)とAR/VR市場の拡大に向けて、当社が開発している樹脂基板Diffrar™ (ディフラ™)を用いたARグラスに向け光導波路*の開発について協業を開始しました。
*光導波路(Optical Waveguide):光学的な特性を持つ物質を用いて作製された、通信に光を用いる伝送路。
Dispelixは、2015年にフィンランドに設立されたAR光導波路ディスプレイ技術のリーディングカンパニーです。透明な光導波路ディスプレイを開発・提供することで、拡張現実(AR)デバイスの進化を支えています。
今回、三井化学はDispelixと協業し、Dispelixが保有するARグラス向けの最先端導波路設計技術を活用して、当社の樹脂基板Diffrar™ X167(屈折率:1.67)を使用した単層フルカラー光導波路を製造し、1枚当たり1.85gという軽量でありながら高い透明性と広い視野角(FOV)を実現しました。
本内容は25年1月にサンフランシスコで開催された「SPIE2025 AR | VR | MR」において発表されました。
Diffrar™の意味と特徴
Diffrar™は、Diffraction(回折)とAR(Augmented Reality:拡張現実)を元に、顧客へ提供する価値を表現した造語です。ロゴにある、Dの文字は扉(Door)を模し、新しい製品・価値を顧客と開いていく思いが込められています。
光学樹脂基板Diffrar™は、1.67以上の高屈折率、高平坦性など優れた光学特性を備え、ARグラスユーザーへ広い視野角を提供します。加えて、樹脂製のため、デバイスの安全性(耐衝撃性)や軽量化にも寄与します。
今後も三井化学は樹脂基板の開発を加速し、AR市場の拡大に貢献して参ります。


- Dispelix社公式ウェブサイト:https://dispelix.com/