マネジメントシステム
方針・基本的な考え方
レスポンシブル・ケアとは、化学製品によって生活の質を改善し、社会の持続的発展に貢献するために、世界の化学産業が統合的に推進している活動のことです。各企業は、化学製品の全ライフサイクルにわたって安全、健康、環境および品質を確保する活動を自主的に実施し、活動の成果を公表するとともに、地域社会と対話を行います。レスポンシブル・ケアの活動は全ライフサイクルにわたるため、この活動の理念は化学製品を製造する化学産業だけなく、化学製品を使用するすべての産業にも適用できるものと考えています。

三井化学グループは、当社グループで実施するレスポンシブル・ケアに関し、国際化学工業協会協議会(ICCA)が策定したレスポンシブル・ケア世界憲章の理念をふまえてレスポンシブル・ケア基本方針を策定しました。
この方針に従って、安全・保安、環境保全、プロダクトスチュワードシップ、製品とサービスの品質、物流、労働衛生におけるレスポンシブル・ケア活動を推進しています。その取り組みを通じて地域と社会の期待と信頼に応え、社会と化学産業の持続可能な発展に貢献していきます。
レスポンシブル・ケア基本方針
三井化学グループは、企業理念及び行動指針に基づき、法令遵守はもとより安全、健康、環境及び品質の継続的改善により地域と社会の期待と信頼に応え、社会の持続可能な発展に貢献することが私たちの務めと認識し、関係する人々や企業との良好なコミュニケーションを図り、事業活動を展開していきます。
- 「安全はすべてに優先する」を私たち全員が心に刻み、無事故・無災害の実現を徹底して追求します。
- 製品のライフサイクルにわたる人と環境へのリスクを評価し、人々の健康の確保と環境負荷の低減を図ります。
- 技術・製品の開発等の事業活動を通じて人々の生活の質の向上と地球環境の保全に貢献します。
- お客様が満足する製品とサービスを提供し、お客様の信頼に応えます。
- 従業員の心と身体の健康増進に積極的に取り組みます。
1997年10月1日制定
2015年9月1日改正
また、レスポンシブル・ケア基本方針を三井化学グループ全体に浸透させるためガイダンスを作成しました。レスポンシブル・ケア基本方針とガイダンスは、英語、中国語、韓国語、マレー語など8カ国語に翻訳し、グループ全体に展開しています。2021年度にはガイダンスの見直しを行い、事業計画の段階を含め製品のライフサイクルに渡り、各ステージに関わるステークホルダー(原料調達ステージではサプライヤー、製造ステージにおいては製造拠点、請負業者、製品・サービスの使用者、輸送ステージでは物流、廃棄ステージでは廃棄物管理等)とともに環境負荷の低減について考慮することを明記しました。
そのほか、関係会社におけるレスポンシブル・ケア活動をより推進するため、レスポンシブル・ケア世界憲章の各条項を基に、当社の基本方針や関係会社のレスポンシブル・ケアの体制等を考慮した宣言書として汐留マニフェストを作成しました(日本語版、英語版、中国語版)。このマニフェストには、化学物質の製造や販売等に関わる関係会社(三井化学工場構内関係会社などは除く)の社長が署名しています。
体制・責任者
責任者はレスポンシブル・ケア委員会担当役員です。
レスポンシブル・ケア委員会担当役員が委員長を務めるレスポンシブル・ケア委員会を年3回開催し、レスポンシブル・ケア活動に関する方針・戦略および計画の策定、実績評価、レスポンシブル・ケアに関するシステムの見直しを行っています。常任委員である各部長(RC・品質保証部長、安全・環境技術部長、生産・技術企画部長、物流部長、人事部長)は、それぞれの所管のレスポンシブル・ケア活動に関してレスポンシブル・ケア委員会で報告します。レスポンシブル・ケア委員会での審議および討議内容は、レスポンシブル・ケア委員会担当役員が責任を持ち、経営会議へ報告され、レスポンシブル・ケア委員会で立案した方針・戦略・計画・施策、その他重要事項については、経営会議の承認をとることで経営層のレスポンシブル・ケアへのコミットメントを確実にしています。
レスポンシブル・ケア マネジメント体制


レスポンシブル・ケア委員会の役割
- レスポンシブル・ケア活動に関する全社横断的な方針・戦略・計画・施策の立案
- 全社における通年および四半期ごとのレスポンシブル・ケア活動の実績評価
- レスポンシブル・ケアの社内広報および周知
- レスポンシブル・ケア監査実施結果の評価
- レスポンシブル・ケアシステムの見直し等の重要事項の検討
レスポンシブル・ケア委員会の構成
委員長 | レスポンシブル・ケア委員会担当役員 |
---|---|
常任委員 | 生産・技術本部長、各事業本部企画管理部長、研究開発企画管理部長、生産・技術企画部長、安全・環境技術部長、RC・品質保証部長、購買部長、物流部長、人事部長、経営企画部長、関係会社支援部長、ESG推進室長、内部統制室長、委員長が指名する者 |
オブザーバー | 常勤監査役、労組中央執行委員長、委員長が指名する者 |
事務局 | RC・品質保証部 |
活動内容(2021年度) | 2021度のレスポンシブル・ケア委員会では、グループ全体の2021度予算が実際に効果を示しているかを確認していくと同時に、VISION 2030を反映させた2022度予算の策定を中心に議論を行いました。またカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミー、サプライチェーンを含めた拠点戦略などについても広く意見交換がなされました。 |
レスポンシブル・ケアの担当部署は各部署の代表者による定例会議を月1回開催するとともに、常に情報交換を行って、全社に関わるレスポンシブル・ケア活動の推進を図っています。また、部署ごとにRC担当者(レスポンシブル・ケアの担当者)を選任し、RC担当者会議(年2回)を通じて、レスポンシブル・ケア活動に関する方針・戦略を全社に展開しています。これらの方針、戦略に基づき、工場、事業部などの各部署で具体的な活動を実施しています。
国内外の関係会社に対しても、各所管部署が具体的な活動を支援するなど、三井化学グループ全体でレスポンシブル・ケア活動の推進に取り組んでいます。国内関係会社においては、情報交換会を年2回開催し、レスポンシブル・ケア活動に関する方針や活動実績の共有を図っています。海外関係会社においては、地域ごとにSHE(Safety, Health, Environment)会議を開催し、レスポンシブル・ケアに関する方針・戦略を共有して、当社グループ全体でのレスポンシブル・ケアを推進しています。
内部監査
三井化学グループは、レスポンシブル・ケア活動が適切に実行されていることを客観的に評価するため、環境安全監査(環境保全、安全・保安)、労働衛生監査、品質監査、化学品マネジメントに関する監査を実施しています。環境安全監査および労働衛生監査は内部統制室が実施しています。品質監査、化学品安全監査については、より専門的視点から実務を検証すべくRC・品質保証部が実施し、さらにその監査が適正に実施されているかを内部統制室が監査しています。すべての監査結果は経営会議、レスポンシブル・ケア委員会に報告しています。
外部認証
三井化学グループは、各事業所において環境マネジメントシステム、労働安全衛生マネジメントシステム、品質マネジメントシステムの外部認証を取得しています。
外部認証の取得状況各国・各地域の化学工業協会への参画
三井化学グループは、各協会へレスポンシブル・ケア活動実績を報告し、化学産業の社会に対する透明性確保に努めています。
報告先:日本化学工業協会、中国国際化学製造商協会(AICM)、台湾レスポンシブル・ケア協会(TRCA)、シンガポール化学工業協会(SCIC)、タイ工業連盟(FTI)、アメリカ化学工業協会(ACC)、欧州化学品工業連盟(CEFIC)
また、各協会での活動を通して得た情報から、経営課題となる可能性がある課題を経営層へ報告しています。
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