「フィジカルインターネット実現会議・化学品ワーキンググループ」がパレチゼーション推進に関わるガイドライン作成に着手
2026.02.19
三井化学株式会社
経済産業省・国土交通省が主導する「フィジカルインターネット実現会議」内に設置されている「化学品ワーキンググループ」(座長:流通経済大学矢野裕児教授)は、トラックドライバー不足など物流における課題の解決に向けて、化学業界でのパレチゼーション※を推進するため、ガイドライン作成に着手しました。
※荷物をパレットに積載し、そのパレットごとフォークリフトなどで荷役・輸送・保管まで一貫して行う物流方式
「化学品ワーキンググループ」には、現在、荷主事業者、物流事業者を中心とする82企業、1大学、日本化学工業協会、石油化学工業協会、経済産業省・国土交通省の関連各部署等が参加しており、三井化学株式会社は、三菱ケミカル株式会社、東ソー株式会社および東レ株式会社とともに事務局を務めています。
詳細につきましては、添付資料をご参照ください。
フィジカルインターネット実現会議
化学品ワーキンググループ
化学業界における物流の課題解決に向け、パレチゼーション(パレット積み輸送)推進に関わるガイドライン作成に着手
経済産業省・国土交通省が主導する「フィジカルインターネット実現会議」※1 内の「化学品ワーキンググループ(以下、「化学品WG」)」※2 は、化学業界でのパレチゼーション推進のため、ガイドライン作成に着手しました。
トラックドライバー不足が深刻化する中、物流現場ではドライバーの荷待ち時間や荷役作業時間の短縮が喫緊の課題となっています。こうした課題解決の有効策の一つとして、パレタイズの推進が注目されています。
化学品WGでは、この社会的状況を踏まえ、一貫パレチゼーション※3のさらなる普及に向けた取り組みを強力に推進しています。このたび、手荷役からパレタイズへの切り替え、ドラム缶荷役を想定したパレットの標準化、パレット単位にまとめにくい小ロット品への対応、パレット規格に適合しにくい長尺品の取り扱いなど、現場で生じる多様な課題に対応するため、ガイドラインを整備します。
ガイドラインの作成背景、目的
化学品WGではパレチゼーション推進活動を通じて、フィジカルインターネットのベースとなるユニット単位でのハンドリングを進め、ドライバーや荷役従事者などの物流従事者の業務負担を軽減することで持続可能な物流の実現を目指します。具体的には以下の4つの視点で取り組み、最終的には一貫パレチゼーションを目指します。
① 手荷役からの解放により、労災削減、身体的負担軽減につながる(安全対応)
② 老若男女問わず働き手の確保がしやすくなる(安定輸送)
③ 外装破損の機会を抑制できる(品質向上)
④ 作業効率の向上に役立つ(効率化)
環境認識
物流効率化法第42条において、荷主は貨物の運送を委託する場合や、貨物の受渡しをする場合において、貨物を運送する運転者の待ち時間の短縮や、積載効率の向上等に努めなければならないと定められています。この対応として、パレチゼーション推進は非常に重要な取り組みの1つです。
一方で、化学品WGが実施した2025年度の調査では、前年度よりもパレタイズが進んだ結果が得られたものの、その水準は依然として十分とは言えず、更なる改善が求められている状況です。そこで、化学品WGでは化学業界のパレチゼーションを阻害している要因を分析し、対策について以下の通りまとめました。
上記のポイントを中心としたガイドラインの作成を通して、化学品物流における安全と生産性の向上、さらにはドライバー負荷の軽減を図り、サプライチェーン全体の最適化に貢献してまいります。
※1 フィジカルインターネット実現会議
日本におけるフィジカルインターネットの実現に向けたロードマップを策定することを目的に、2021年10月に経済産業省と国土交通省によって設置された組織。
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/physical_internet/index.html
※2 化学品ワーキンググループ
座長:流通経済大学矢野裕児教授/事務局:三菱ケミカル、三井化学、東ソー、東レ
荷主事業者、物流事業者を中心とする参加83団体(82企業・1大学、2025年12月時点)、一般社団法人日本化学工業協会、石油化学工業協会、経済産業省・国土交通省の関連各部署等が参画。
2023年12月20日発表:化学品に関する物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/buturyu_kakushin/jk_pdf/28.pdf
※3 一貫パレチゼーション
出荷元から納品先まで、積み替えの各工程を通して同じパレットのまま荷物を運ぶ物流方式
ガイドライン運用指針(案)
① パレットの標準化
- パレットは11型、14型、1112型を標準とする。
- 小ロット品は極力1パレット単位の受発注となる様、企業努力する。小ロット品を輸送する場合はボックスパレットの様な荷材を利用する。フォールドデッキの様な荷材の活用も推奨。
- 長尺品はハンドリングしやすい荷材の活用を推進する。
ドラム缶は手荷役やドラムクリッパーを利用した荷役が多い。荷役中での労災(指挟み)の撲滅や、ドラム缶輸送における担い手確保(ドラム缶のハンドリングを無くす)のため、ドラムサイズに合い、積載効率も確保できる1112型パレットを新たに選定する。
◆ 1112型パレットを用いた積載方法
パレットを4方差にし、積載方向を調整することで11型と同じパレット枚数の積載が可能。
◆ 各コンテナに積載可能なパレット枚数
② パレットの回収方法・管理方法の確立
- 標準化に伴い、パレットの回収を効率的に行う為、レンタルパレット事業者などの活用、回収ネットワークを積極的に利用する。
- パレット利用時については国土交通省が推奨する以下の運用に準じて利用する。
③ 小ロット品、長尺品の対策
小ロット品対応
- パレット単位での発注を基本原則とする。
- パレット単位未満の発注は、物流事業者と連携し、ボックスパレットの活用等で積載効率向上に努める。
長尺品輸送における推奨荷材
- 扱いの難しい長尺品においても、推奨荷材を活用することで一貫パレチゼーションを推進する。
■ ご参考
- 2025年7月29日付 化学業界における物流の課題解決に向け、東海・中国地区での鉄道輸送による共同物流の実証実験を開始~31フィートコンテナを用いた標準スキームを構築へ~
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2025/2025_0729/index.htm - 2025年6月25日付「フィジカルインターネット実現会議・化学品ワーキンググループ」が2025年度の活動方針を報告
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2025/2025_0625_1/index.htm - 2024年12月23日付「フィジカルインターネット実現会議・化学品ワーキンググループ」による共同物流の実証実験結果について~共同物流の実証実験による効果を確認、DX を用いた共同物流プラットフォームを構築~
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2024/2024_1223_1/index.htm - 2024年6月11日付「フィジカルインターネット実現会議・化学品ワーキンググループ」による関東・東海地区での共同物流の実証実験開始について
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2024/2024_0611/index.htm - 2023年6月13日付「フィジカルインターネット実現会議」における「化学品WG」の設置について~“2024年問題“に向けて化学業界の共同物流を加速~
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2023/2023_0613/index.htm
以上